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枕
もう何度 夜更けに
こうしてあなたの寝顔を眺めただろう
ぐっすり眠っていてくれるのが
私にとっての唯一の救い
後ろ髪をひかれながらも
この部屋を後にすることができるから
でも
唇にある黒子を指でなぞってみたとき
知ってしまったの
眠ったふりをしていたことを
気持ちを悟られまいと
枕に深く顔をうずめるようにして
健気に硬く瞳を閉じていたことを
こんなに愛しているのに
今の私には あなたを苦しめることしかできない
私の涙で濡らしてしまう前に
枕の下に鍵を置いて部屋を出る
愛してる。 さようなら。
今度こそ、いい人と出逢って、ね。
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