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眠り姫
寝返りもうたないし、 寝息も感じられないほど静かだから、 あわてて呼吸を確認してみる。 ただ眠っているだけだとわかって、ほっとする。 少しの力も入っていない弛緩した顔は、 いつか写真で見せてくれた、 子供の頃の君を彷彿とさせる。 目元にある、まだ浅い小皺に口づけたくなる。 でも、起こしちゃいけないから、ぐっと我慢する。 例え、目元の皺が深く刻まれる頃になっても、 僕は君を誰よりも愛しいと感じるだろう。 僕だけの眠り姫。 朝までいい夢を見るんだよ。
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